音楽からはじまる。

聴いておきたい音楽・読んでおきたい文献メモ。

芸術の鑑賞ー「又吉直樹、旅するロシア」よりー

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数日前、日本テレビで「又吉直樹、旅するロシア」という番組が放送されていた。

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芸人でありながら、作家である彼は、芥川賞受賞後に「芥川龍之介への手紙*1」というエッセイを綴っていた。私はそのエッセイを読んだときに、芸術の鑑賞方法について深く考えさせられた。それについての詳細はまた後日改めて書きたいと思うのだけど、その頃から多様な「芸術鑑賞」についてとても興味がわいた。

あくまでも今回の対象は美術作品であるのだけど、とても興味深かったのは、彼の「芸術は作り手と鑑賞する側の共同作業である」という言葉。そしてこう続ける。「もしその作品から何も感じられないときは、まず自分に責任を置く」としている。楽しむセンスが自分にはないのだ、と。しかし、解説を聞いたとたんに突然面白さが増す、とも発言していた。

私は、彼の言う一連の鑑賞作業。音楽と類似しているな、と感じました。その作品の良さとはなんなのか?まさに解釈コードは様々だからこそ面白さもあるけれど、作品を理解しよう、受け入れよう、とする姿勢は絶対に必要なのだと思うのです。

私はかつて、ポップスは聞くくせに、クラシック作品の中でも「乙女の祈り」とか、「人形の夢と目覚め」などは、弾くことも、生徒にひかせることもあまり好みませんでした。しかし「ピアノの弾く楽しみを味わいたい」という気持ちを満たすうえでは、以上にあげた作品も優れているのかもしれません。

まさに「作り手と鑑賞する側の共同作業」の中に「演奏者」が音楽はいるわけですが、この番組を通して、多角的に芸術作品を鑑賞し、解釈していくことが私たちには求められているのかもしれない、と改めて思わされました。

音楽の価値、芸術の価値を語ることは、とても難しいです。しかし、私の一番興味が高いところでもあります。また後日改めてこのテーマについては考えていきたいと思っています。

*1:文學界』2015年9月号第69巻第9号pp.12‐17.

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